「令和8年度予算審査特別委員会」質疑応答のご報告

2月25日から3月4日まで、令和8年度の予算(案)として区役所側から示された内容について審査を行う「令和8年度予算審査特別委員会」が開催され、私からは以下の3点について提言を実施いたしました。
 いずれも、日頃の活動の中でお聞かせいただいたお声を区役所側にお届けし、改善や新たな取り組みをご提案するものです。
 長文になりますが質疑応答の概要をQ&A(1問1答方式)でご報告申し上げますので、是非最後までご覧ください!
★過去の私からのご提案が令和8年度予算(案)には多く採用されましたので、その内容については本予算(案)が可決後、別途投稿させていただきます!

【民生費】(答弁者:障害者施策課長)
<臨海部放課後等デイサービス事業所の整備促進手法について>
★当該事業所は幅広い年代が利用されますが、今回は小学生(児童)の数値を基準に議論を交わしました。
Q:
 令和7年度の実績では、区立小学校の“なかよし学級”(13校に設置:主に知的障害があり援助が必要な児童が在籍する固定級)に在籍している318名と、“ひまわり教室”(全校に設置:知的発達に遅れは無いが発達障害をお持ちの児童が週1回程度在籍校内で通級)に通級している601名のうちの多くは、放課後に児童達の心身の状態や発達段階に応じた適切な指導や支援が提供される「放課後等デイサービス事業所」を利用されている。
 次年度予算では、本区として当該事業者の若年層の従事者の確保・定着を図るため“採用時34歳以下の職員に対し勤続6年目まで”家賃の一部(月額最大2万円)を補助することとしたが、その条件設定の根拠をうかがう。
A:
 金額は、職員の家賃から、東京都による家賃補助や事業者独自の住宅手当を控除した額の2分の1、もしくは2万円のいずれか低い額を上限とした。
 年齢条件は、福祉分野は他産業に比べて若年層の入職率が低いことと、勤続5年未満の離職率が高い(67.2%)という厚生労働省の調査データを参考にした。
(参考)
区内保育所に従事する保育士の場合、事業者が借り上げた住居に入居する方式で1戸あたり月額最大82,000円を補助しており、大きな差異がある。

Q:
 当該事業者の悩みとしては、利用予定者の直近のキャンセルが発生した場合、欠席時対応加算(キャンセル料)が補填されても1キャンセルあたり1万円程度の損失になるとのことであるが、本区として何か支援できることは無いのか?
A:
 欠席時対応加算は国が定めているもので、本区独自の補助を追加することは困難である。

Q:
 臨海部(豊洲、枝川、有明、東雲、辰巳、塩浜、潮見、青海)に居住している児童が利用している事業者のうち、7割は臨海部以外に位置しているとのことである。これは、臨海部は家賃が高くて経営が成り立たず、臨海部以外から送迎を実施しているからである。
 そこで本区では令和7年度、臨海部に当該事業を新設する事業者に対して家賃の3分の1(年間上限200万)を3年間補助する事業を始めたが、それでは採算が合わないとのお声が多い。
 そこで、そもそもの目的に照らして、今後臨海部以外に新設する場合であっても、例えば、利用児童の5割以上が臨海部居住であれば半額を補助するなど、柔軟な運用を求める。
A:
 ご提案の内容は、臨海部に居住する児童の通所機会を広げるという観点から一定の意義があると受け止める。
 一方で、利用実績をどの段階で判断するのかなど事前に明確にする必要があり、利用者構成の変動も踏まえると安定した運用が難しいと考える。
 よって、本区としてはまずは現在実施している施策の状況把握をして、必要な対応について検討を進めたい。

 (感想)
 区立小学校で特別支援教育を受けている児童(なかよし学級、ひまわり教室の合計)は5年前から159名増加しており、今後も増加が見込まれています。
 知的障害などをお持ちの児童が将来の自立に向けて、もっと先を見据えると、親亡き後もこの世を生き抜いていく力を培う過程において、当該事業者が担われる役割は大変重要であります。
 ところが現状は経営が大変厳しく、確認したとおり保育所などと比較しても公的補助が少ない状況下、本区としてさらに経営支援をしていくべきであると考えていますので、引き続き取り組みを推進してまいります。

【民生費】(答弁者:こども家庭支援課長、障害者施策課長)
<こうとう家事・育児サポート事業の効果的運用について>
★本事業は2歳までのお子様を養育中の世帯にサポーターが訪問して家事・育児をお手伝いする事業で、祝日を含む毎日(12/29~1/3を除く)の午前9時~午後9時まで、自己負担金1時間あたり500円で利用できる子育て応援制度。
Q:
 令和7年度の0歳、1歳、2歳の各々の累積利用時間数と、次年度拡充される内容についてうかがう。
A:
 令和7年度の1月末までの実績は、0歳が12,251時間、1歳が3,999時間、2歳が2,045時間で、総計18,295時間である。
 次年度は対象に妊婦を追加する他、年間利用上限時間数を拡充する。
(お子様が1人の場合:0歳は60時間→90時間へ/1歳と2歳は20時間→30時間へ各々拡充を予定) 

Q:
 サポーターとして従事している私の友人から、0歳から1歳になると急激に利用上限時間数が減るが(令和7年度では60時間→20時間へ)、2歳になると保育園にお預けになるご家庭もあるため、1歳の利用上限時間数を2歳よりも手厚くするべきとのご意見をいただいている。
 具体的には、お子様が1人の場合では次年度は0歳を90時間へ拡充予定とのことであるが、前述の実績も鑑みると、1歳を35時間、2歳を25時間とするなど、傾斜配分に工夫をするべきである。
A:
 お子様の成長に応じた利用時間数となっているものと認識しているが、利用実績や利用者のご意見を勘案しながら、時間設定については検証する。

Q:
 現時点で臨海部の利用者は623名が登録されている一方、臨海部居住のサポーター登録は16名のみである。
 そこでサポーターを増やすために、時間給の増額等を検討するべきでは。(現在平日16時までは1,350円/16時以降と土日祝日は1,500円)
A:
 利用者が多い臨海部には、委託事業者により江戸川区や中央区からもサポーターを派遣して需要に応えている。
 令和8年度は時間給を引き上げることや、交通に比較的労力を要する地域に派遣する場合には手当を付けるなど、サポーター確保につながる方策を検討する。

(感想)
 本事業は、乳幼児を抱えるご家庭にとっては大変有効な子育て応援制度であり、実態に即した制度設計を要望いたしました。
 また、全ての利用希望に応えられるように、サポーターの登録人数が増えるようなご提案を継続してまいります。

【教育費】(答弁者:庶務課長)
<朝の児童の居場所づくりの早期の全校展開について>
Q:
 朝の児童の居場づくりの必要性については、私から小1の壁(※)の課題解決を目的に令和6年11月の本会議代表質問でご提案後、令和7年度に3校でモデル実施が開始されたことは評価するものの、令和8年度は新たに5校が追加されるのみで、区内46校への全校展開への道筋が全く見えない。
 またその担い手について、私からはきっずクラブなど複数の事業者でモデル実施をして最適化を目指すべきとご提案してきたが、令和8年度は新たに学校用務委託事業者を担い手として2校を追加するのみだが、その選定理由をうかがう。(残りの追加3校は従前のシルバー人材センターへ追加委託予定)
A:
 当該事業者に打診したところ、人員が確保でき、必要委託費も適正であったため選定した。
 なお、きっずクラブを運営する11事業者に対応可否を確認したところ、実施可能は1事業者のみであったことと、必要委託費面からも今回は見送った。
 
※小1の壁とは:小学校の登校時間は保育園の登園時間より遅くなり、生活スタイルも変わるため、多くのご家庭では母親が働き方を変えるか、あるいは退職せざるをえなくなる社会現象。

Q:
 
実施校の拡大に向けては、保護者アンケートを実施してニーズの高い学校から実施することも提案をしてきた。
 また、そもそも小1の壁の課題解決を目的とするならば、毎年秋頃に次年度入学予定のご家庭に配布する“江東区立小学校・義務教育学校前期課程ガイド”にアンケート用紙を同封し、ニーズの高い学校から次年度4月に事業開始できるよう予算措置などを段取り、遅くとも、年明けの新1年生保護者説明会などで告知するべきと考える。
A:
 保護者ニーズは地域で偏在がなくいずれの学校にもあることを認識しており、令和8年度は保護者の状況もよく把握されている各学校からの希望を募って選定する。
 アンケートなどの取り組みについては、当該事業の周知方法も含めて検討する。

Q:
 担い手の確保に課題があるようであるが、昨年6月に本事業開始に向けて審査した際にもご提案したが、普段朝早くから勤務され全校に配置されている学習支援員や、小1支援員の皆様も良き担い手と考えるが、打診をしたのか?
 また、今後の実施校の拡大にあたっては、学校ごとに事業者が異なる複数事業者の組み合わせを予定しているのか?
A:
 学習支援員や小1支援員への打診は、各々個別に打診する必要があるという課題があったため実施していない。
 今後は、地域性もあるため、学校ごとに最適な事業者にお願いすることも視野に入れながら全校展開に向けて効果検証を進めていく。

(感想)
 本区の子育て世代の皆様は8割以上が共働きというデータがありますが、社員であれば時短勤務とフルタイム勤務の変更が年度更新という方も多いでしょうし、パート・アルバイト勤務の方も、短期間でのシフトの変更など容易ではないと推察いたします。
 よって、4月以降に本事業の開始を告知しても、翌年4月以降まで働き方が変えられないという保護者の皆様の機会損失の可能性を極小化させるためにも、早期の全校展開はもちろん、その告知時期についても十分に配慮をするよう、今後も強く求めてまいります。


投稿を追加