令和5年度予算審査特別委員会で質問しました!
令和5年度の当初予算として本区から示された内容の審査をして、各種提言を行う「令和5年度予算審査特別委員会」が開催され、私から3項目に渡り本区の姿勢を問いましたのでご報告申し上げます。
なお、本内容については3月に開催させていただく区政報告会にて詳細ご説明申し上げますので、お気軽にご参加ください!(区政報告会の詳細は昨年12月15日の投稿にてご確認ください)
【拠点避難所運営等の地域防災について】答弁:防災課長
Q:大規模災害発生時に区内に69か所設置される拠点避難所(区立小・中学校)では、学校長や地域住民、近隣マンションの災害協力隊が参集し、年に1回“避難所運営協力本部連絡会”が開催されているが、年に1回では回数が少なく中身も薄い。机上訓練ではなく、実際に避難所を開設する訓練を実施することが喫緊の課題と考える。
予算案では、令和5年度には4拠点避難所で具体的な訓練を実施すると示されているがペースが遅すぎるため、KPI指標を用いて5年程度で一巡するように加速させることが必要と考える。
また、本年5月8日から新型コロナウイルス感染症が感染症法上2類から5類に引き下げられることで避難所運営に与える影響はあるのか。
A:これまでは避難所開設の具体的手順を確認するには至っていなかったため、令和5年度は4校でモデル的な実施をし、令和6年度以降は集まった知見を踏まえて実施数を増やす。
また、コロナ対策については本区として令和2年度に感染者の受け入れ対策や事前周知、避難所内のゾーニングや感染症対策に必要な備蓄物資などを定めたが、今後も今般培った衛生管理や感染症対策などの知見を活用し、国や都のガイドラインの変更も踏まえながら(2月22日現在では変更無し)避難所環境の向上に取り組む。
Q:戸建て住宅が多い既成市街地とは異なり、タワーマンションが多い臨海部では、有事発生時に各マンションの災害協力隊員は自身のマンションの安全確保などに従事するためすぐに拠点避難所には参集できず、少人数での多数の帰宅困難者対応なども懸念される。
また、拠点避難所運営の本部長(責任者)が学校長というのには無理があり、変更するべきである。区内在住の学校長はどれくらいいらっしゃるのか。
A:拠点避難所は、まずは区から派遣する災害情報連絡員(各拠点避難所に3名配置)及び避難所班員で対応していくしかないと考える。各マンションの災害協力隊からは、可能な範囲で拠点避難所の運営にご協力をいただきたい。
なお、区内在住の学校長は1割程度であり、先生方からも自宅が遠いなどの意見はいただいており、課題認識はしている。
Q:令和5年度は、民間マンションへ防災資機材支給することと引き換えに垂直避難先を提供いただくよう協定の締結を進めるとあるが、居住者以外を敷地内に入れることは非常に抵抗が大きく、まずはオフィスビルへ協定締結を展開していくのが現実的ではないのか。
A:ハードルが高いことは承知しているが、災害用トイレやテントなど、上限30万円の資機材を提供することで垂直避難先の確保を進めていきたい。
★ペットの同行避難所については拠点避難所内(建物内)に設置することとなっていますが、実際には校庭の砂場付近へ、と指定されている拠点避難所もあるため、再度周知徹底を要望いたしました。
【自治会設立認定要件の緩和を】答弁:地域振興課長
Q:昨年9月開催の令和3年度決算審査特別委員会でも私から要望をしたが、本区の自治会設立認定要件はマンション居住者の50%以上の加入が必須条件となっているが、希薄な人間関係を求めて湾岸エリアのタワーマンションに居住されている方々もいらっしゃるため50%のハードルは高く、別途世帯数基準を設けるべきである。(例えば100世帯以上の加入で認定するなど)
A:居住者の過半数に届かない自治会の設立を認めた場合、同マンション内で複数の自治会が設立される可能性が否定できず、双方が対立される状況となった場合には本区と当該マンションとの連携体制の構築が困難となる。
また、近年は既成市街地の比較的大型のマンションからも同様のご相談を受けており、公平性の観点からも、湾岸エリアのタワーマンションの認定要件について特例基準を設けることは困難である。
★既成市街地のマンションからもそのような声があがっているということは、むしろ本区として真剣に考える時期が来ている、ということではないのか?
地方自治法では自治会の認定要件について法的な定めは無く、硬直化している固定観念を捨てて新しい方向へ舵を切るべきである、と強く要望いたしました。
Q: 令和5年度に実施するイベント経費の一部補助(各町会・自治会に30万円上限)について、本区認定町会・自治会以外にも、例えば、本区のアダプトプログラムに参加をしてゴミ拾いの実績のある自治会にも補助対象を広げるなど、補助適用要件の緩和ができないか。
A:町会・自治会に対する支援策につきましては本区との事務委託契約を締結していることが前提となっており、他の地域活動の実績をもって補助金の対象団体とすることは困難である。
★もっと幅広に構え、多くの住民を仲間に引き込んで、例えば、特に臨海部では欠員が続いている民生児童委員を発掘するなど、大改革をする時期に来ている。
いつまでも昭和の時代の決まりごとに従うのではなく、江東区の新時代を作りましょう、と提言いたしました。
【強い信念で中学校部活動の地域移行を】答弁:教育支援課長
Q:令和4年度に2校の運動部活動へトライアルとして派遣されていた地域のスポーツ団体からの指導員については高い評価であったと確認されており、令和5年度以降も派遣校を拡大するものであると考えていたところ、本区では健康スポーツ公社と文化コミュニティ財団が中心となって休日の部活動について講座を設ける、ということで方向転換がみられる。
当面は、高い評価であった2校へのスポーツ団体からの派遣は継続するべきでは?
A:令和5年度は運動部活動向けの講座を健康スポーツ公社が、文化部活動向けの講座を文化コミュニティ財団が休日に設け、参加を希望する生徒が受講するという方向で協議をしている。
講座については、地域人材、民間を含めた地域の団体など、トライアルに参加した団体も含めて活用を検討する。
Q:例えば、現在土曜日に活動している運動部活動は、講座に参加する生徒と所属する中学校で参加する生徒に分かれることは教育的効果も鑑みると良いとは思えないが、認識は。
A:学校部活動と新たに取り組む講座がお互いに打ち消し合っては本末転倒であり、同日に開催することが無いように、また、各種目の大会日程や期末考査といった試験日程などを考慮して講座実施日を設定する。
★公立中学校のさらなる魅力向上のためには、部活動を外部人材から高いスキルで学べるということは大いに貢献すると考える。
教員の働き方改革も含めて、国や都の動向に惑わされることなく、本区として部活動が生徒たちに与える教育的効果も狙った心身共に良い影響を与えるスキームの構築を目指すよう強く要望いたしました。