令和3年度予算審査特別委員会で質問しました!(区立幼稚園3歳児保育の拡大について)

【区立幼稚園3歳児保育の拡大について】
江東区立幼稚園20園のうち、令和2年4月から、私の18歳の長女が卒園生である豊洲幼稚園と、南陽幼稚園の2園で3歳児保育が開始されました。
 3歳児の募集は両園共に定員をはるかに上回る応募があり、3歳児保育のニーズを再確認したところです。
 よって、私は待機児童解消もさることながら、高い質を誇る公教育である区立幼稚園の3歳児保育を他の園にも拡大するべきと考え、区に要望いたしました。 

 以下、具体的な質疑応答です。 

Q:区が待機児童解消に資するために、令和2年4月から3歳児保育を開始した2園について、どのように評価しているか?
A:コロナ禍により9月上旬まで通常通りの園運営が行なえなかったが、3年掛けて“江東区就学前スタンダード”に取り組むことができ、高い教育効果に繋がると考えている。 

Q:令和元年10月から開始された保育の無償化によって、令和3年4月の区立幼稚園3歳児保育の応募状況に影響があったのか?
A:無償化が開始されてまだ間もないので精緻な分析はできないが、保護者が入園先を選択しやすくなり、今後区立幼稚園の応募も十分に見定めていきたい。 

Q:区の計画では、区立幼稚園は園児数が減少しており、令和6年度を目途に現在の20園から16園へ減らすとしている。
 しかし、3歳児保育を開始している2園の応募状況を鑑みると、3歳児保育の実施園を拡大していけば園児の減少を防げるのでは?
A:共働き世帯の増加等により保育所へのシフトが明確であり、3歳児保育を実施しても応募の減少が見込まれる。
 よって、適正な集団規模を中長期的に確保していくために、区立園の適正配置は必要である。 

Q:令和元年の募集時から、区立幼稚園に先駆けて私立幼稚園の募集を開始することになったが、結果として区立幼稚園の応募者数の減少傾向に拍車をかけたのでは?
A:私立幼稚園協会からの要望などを総合的に鑑みて変更をしたが、4歳児については大半が3歳児からの持ち上がりであり、3歳児保育を実施していない園への影響は限定的であったと考える。 

Q:本区独自の“区立幼稚園の就学前教育スタンダード”は本区の教育制度の誇りである。
 この教育を2年保育から3年保育に1年延ばすことで、小学校進学後に実施される学びや育ちの礎を築く、より効果的なものになると考えるが、見解は?
A:他区に無い本区独自のこの取り組みは、小学校への滑らかな接続を意図している。昨年4月から3歳児保育を開始した2園から得られた知見・成果をしっかりと検証して、3年保育のあり方について議論を重ねたい。 

Q:区立幼稚園の教育を受けさせたいため、3歳までは自宅で育てる方針のご家庭がある一方で、コロナ禍における児童虐待の恐れも考えなければならない。
 よって、3歳児保育を拡大していくことが一定の虐待予防にもなると考えるが、見解は?
A:各園において、在園児に限らず地域の実態に応じて子育て相談や子育て情報の提供も行っており、今後も地域の幼稚園として幼児教育の推進に努めることとしたい。 

Q:区立幼稚園という公教育は、全区的に等しく受ける権利があり、選択肢として3歳児保育も地域の偏りなくバランスを配慮しながらも広めていく必要があると考える。
 今後の3歳児保育の展開について、現在のお考えをうかがう。
A:3歳児保育についてはニーズが高いということを踏まえて、拡大を行う場合には、待機児童数や私立幼稚園の立地、施設の状況、幼児人口の動向などを総合的に勘案しながら、令和4年度の園児募集までを目途に早急に検討を進めることとしたい。 

(感想)
 区立幼稚園の3歳児保育の実施園拡大について、初めて具体的な検討時期が示されました。
 令和4年4月入園の園児募集時には、1園でも多くの3歳児保育が展開されるよう、今後も注力して参ります。